未経験者層
ヘビーユーザー及びライトユーザーは既に遊戯を経験した者であることから、余暇ができればホールに出向くということになるかと思うが、少しでも関心や興味があったとしても遊戯を経験したことがない者にとっては、余暇ができてもいきなり一人で出向くといったことは少ないと考えられる。そういった関心や興味を持ち始めた未経験層を常に取り込むことを視点として考え続けることも必要ではなかろうか。昨今の芸能人やキャラクターがタイアップされた機種が主流となっている中で、メーカーのCMも多く放送されるとともに、様々なマスコミを通じて話題になっているものも多い。未経験者の誰もが一度は興味が湧いたのではなかろうか。
では、その未経験者層を取り込むにあたり、ホールではどのような取り組みが必要となるか。
まずは、初心者用の練習機の設置である。現在大半のホールでは貸玉が4円、貸メダルが20円となっている。1個(枚)に着目すると非常に少額だが、実際に当たるまでには多額の投資が必要となる。特に初心者は本当に当たるかどうかといった疑念も持つだろうし、練習もなしでいきなり身銭を切るといった行為には躊躇すると思われる。
そこで、初心者用の試打用実機を店内の一角に設置してはどうか。確かに無料ということだけあって溜まり場になる可能性もあるが、一人当たりの制限時間の掲示や店員による注意等で回避できると推測できる。ゲームセンターと異なり対価(メダル)が出てこない点からも、溜まり場にはならないと考えられる。次に述べる説明書の常置はもちろんのことだが、新しい客に対する入口をこのようにもっと広げてほしい。
次に、大半のホールにはどのように遊戯したらよいのか、その手順が書かれたパンフレット類が設置されていない。初めて遊戯する者にとって、積極的に遊戯方法を店員に質問する者は稀である。各メーカーが作成した機種紹介のパンフレットはあるが、何故遊戯方法が書かれたパンフレット類がないのか。確かに葛條y産業がリリースした「CRぱちんこ冬のソナタ」導入の際には、初心者の為に操作手順が書かれたパンフレット類が多くのホールで置かれていた。これは画期的であった。しかし、導入を開始してから数ヶ月後には、その遊戯方法が書かれたパンフレット類は姿を消していった。何故取り外したのか定かではないが、この点では顧客の立場には立っていない。パチンコはもちろんのこと、特に羽根物やスロットは、知らない者にとって操作方法が分からないため、台の横に操作方法を詳しく書いたパンフレット類を置き、周知させるべきである。